八雲が目を閉じた。八雲は光明に「僕は大師様と一緒に13(イサ)の力をもらいに高千穂の方に行って来る。月に一度、8の付く日に必ず一輪の花を選んで、その花言葉を僕の言葉としてバカラで変えて、お母さんに毎月あげてね」、「骨壺は撒かないで家に置いておいてね。ママが亡くなった時、骨壺を一緒に撒いて海にまいてね」と言う。そうした時に、黄龍と八雲が1、3(イサ)の場所で会って一緒になる事が出来、大師様にも会える。八雲が一緒に旅をすることが、どこに行っても許されるという事は、人間に変わる事を許されたのだと言う。13(イサ)の力というのは、神の力、龍の力を得て自分が選んだ所にいつでも行ける力であると言う。八雲が一番願った事は、生まれ変わったらうちの奥さんに会えなくなるので、奥さんが亡くなった時に、大師様と一緒に奥さんを迎えることである。だから13(イサ)の力を得て、いつも大師様の横に置いてもらい、ずっと一緒にいて、奥さんが亡くなった時に大師様と一緒に迎えに来るという。光明は、今年の真冬のクリスマスに、北の聖地にある虚空蔵菩薩様をお祀りしている祠に、沢山のお菓子とおもちゃを持ってお詣りに行った。その時の不思議な話を、○○ページで紹介しているが、門の入り口から中は、背丈ほどの大雪で埋まっているので、体重が180kgの光明は奥に歩いて行くことは出来なかった。その時、一瞬、吹雪いてきて、門から外の足下を見ると、一輪の花が置いてあった。つい先ほどは、花などはなかったのである。その時、光明の頭の中に言葉が入り込んできた「ここにはもう来なくて良いのだよ。ツアーで、きるだけ多くの人をに北の聖地に来てもらいなさい」。そして、その一輪の花は一瞬で消えたのである。光明も我々も、その当時、この不思議な出来事の意味がよく分からなかった。しかし、今、光明は、八雲の死を迎えて、ようやくその意味が分かったのである。賽の河原の31(サイ)を鏡面反転した世界が13(イサ)の場所なのだと。虚空蔵菩薩様は、MR世界の入り口と人間の世の狭間にいらっしゃるが、13(イサ)の場所は、神様とこの世の狭間にある場所である。そこにいらっしゃるのが大龍王の称号を得ている大師様なのである。イサの場所は、MR世界とは異なる通路にある世界であると言える。神の通路は人の通路とは別になっているのであろう。厳しい修行を積まないと13(イサ)の場所には行けない。八雲の御霊は、13(イサ)の場所で、いつも大師様の横に居れる。そして、八雲の御霊は、時空を飛び越えて、いつでも奥さんのもとにも、また、光明の旅先にも現れる事が出来るのである。