★Vol.429.注目!「仁王」と「どっこい」の昔話に出てくるお坊さんは弘法大師様!

次のような昔話がある。昔、日本一凄い力自慢の男がいた。その男は仁王と言う。仁王は俺より強い奴はいないとお坊さんに言った。そのお坊さんは「海を渡ればお前より強い奴が沢山いる」と言った。仁王はそのお坊さんに「そんな訳はない。俺は海を渡って確かめて来る」と言った。お坊さんは「もし何かあった時はこれを使いなさい」と言って、仁王に一本のやすりを渡した。仁王は、そのヤスリを持って船をこいで隣の大きな国に行った。隣の国に着いて、お婆さんに「山のように大きく強い奴がおるならここに呼んでこい」と言った。お婆さんが「もうすぐその男は戻ってくる」と言ったので、仁王はその男が現れるのを待っていた。しばらくすると、遠くから「ドスン、ドスン」という地響きが聞こえてきた。すると、山よりも大きい男が地響きをたてて向こうからやってきた。仁王は、それを見た途端、こりゃ敵わんと思って船に乗って一目散に逃げた。そしたらその大男は鎖のチェーンを投げて船に引っ掛けて凄い勢いで引っ張った。船はぐいぐい陸に引き戻されていった。仁王は、もうダメだと思ったが、お坊さんからもらったヤスリがあることを思いだした。仁王は、そのヤスリで鉄の鎖を切った。その鎖が切れた勢いで船はぶっ飛んで命からがら日本に帰って来たのである。仁王は、そのお坊さんに謝りに行き「助かりました。隣の国に凄い奴がいて殺されるところだった。俺はあいつには敵わない」と話した。隣の国の凄い奴は「どっこい」と言う名前である。一方、隣の国の鎖を切られた「どっこい」と言う大男は「俺でもこんな太い鉄の鎖など切れないのに、この鎖を断ち切った仁王というとんでもない奴がいる」と言う話しになり、中国では仁王って言う名前が広がった。お坊さんは、仁王に「其方は、俺より強い奴はいないと威張っていたが、ヤスリをかけて鎖を切ったおかげで助かったな。これからそういう事を心して我が寺の門番となり、仁王として悪いものを門の中に入れないようにしなさい」と言った。そのお坊さんは、実は弘法大師様であった。光明は小さい頃、この日本昔話を聞いていたが、最近、大師様から、光明はこの日本昔話のビジョンを見せられた。大師様は『「仁王」と「どっこい」の昔話のお坊さんが八幡菩薩になっているが、私は八幡菩薩と同一である』と言う。

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